Monday, January 23, 2006
ご近所スピリット

ご近所アイコン、旧郵便局 年末から手伝っているレストランから頼まれて、現在も週に2、3日、ディナーの時間のみ働いてます。時給はまぁ普通ですが、「鯛に合うフルーティーなイタリア産白ワインを持ってこい」とか、「限りなくレアに近いミディアム・レアで肉を焼いてこい」とか「カフェイン抜きのエスプレッソに人肌に温めた低脂肪乳と粗めのブラウンシュガーを添えろ」とか、エラそうにゴタクを並べて飯を食うカネ持ちが集まる店なので、チップの金額がマジでハンパじゃありません。
カネってあるところにはあるものなのね。

レストランはあたしの家から徒歩1分。家から店の外テーブルが見えるくらいの至近距離。そして、このわずか1分の通勤路を何度も往復するうち、今までになかったご近所スピリットを感じるようになりました。

夜11時過ぎに仕事から帰宅する際、まだ店を開けているのは隣り合わせにあるバーガー屋とデイリーの2軒。どちらもここ半年ぐらいの間に新しいオーナーが買い取った店で、ちょうどその時間帯は双方の店からオーナーである中国人の親父たちが出てきて歩道で煙草休憩を取ってます。そこへあたしも参加して世間話をしながら一服するわけですが、最近になって"白人居住区"的イメージの強いエリアで共に働く、アジア人同士の連帯感のようなものが生まれました。

普段は自分の人種なんてあまり意識しないけど、あたしが暮らしているエリアだけでなく、あからさまに「アジア人なんて。ケッ」という態度しか見せない人は少数ですがどこにでもいるもんです。そして、そんな不条理な体験をした人にしかわからないモヤモヤした気持ちってのがあるのよね。
言葉でトラブり、あたしたちには常識でない常識に戸惑い、いらっしゃいませと言ったとたんに「なんだアジア人かよ」という視線を浴びたことがあるからこそ生まれた連帯感。もしもそれが"傷を舐めあう"ような悲壮感漂うものだったらウザいだけなんだけど、あくまでも"ご近所の関係"であることに居心地の良さがあるんだろうな。

ちなみにバーガー屋の親父は「アンタは体がデカいから」という理由だけで、ウチの旦那には必ずバーガーを1個オマケします。
あたしにもくれよ。



0 comments | コメントを書く