Monday, October 23, 2006
で、韓国どうすんの?

8月上旬にこのエントリで、韓国の戦時指揮権(戦時作戦統制権)は現在アメリカが所有していて、韓国はその返還を希望している件について書きましたが、遂に決着がついたようです。

朝鮮日報のオンライン日本語版に翻訳された同紙の社説と経緯が掲載されているのでぜひ一読いただきたいのですが、結論から言うと、韓国の作戦ミスで国を揺るがす一大事になってしまったという感じ。

いや、そもそも作戦自体があったのか。

さて、ノムヒョン大統領はこれまで「アメリカはとっとと指揮権返還しろよ」と盛んに訴えていたものの、今回の韓米定例安保協議会では一転して「お願い。見捨てないで」とすがったようですが、「2009年10月15日以降、2012年3月15日以前の早い時期」に戦時指揮権が韓国に返還されることになりました。
こんなに重要な国としての方向性が、どうしてコロコロ変わるのか。あたしには韓国がまったく理解できません。

ま、韓米相互防衛条約は解消されないようなので、指揮権返還後も一応タテマエとしては「ヤバイことになったらアメリカが助けてあげるよ」ということにはなってますが、同社説を読むと、韓国がその具体的な内容を開示しろと迫ったところ、「これ以上、何が欲しいわけ?介入されるの迷惑なんでしょ?」と、アメリカに一蹴されたもよう。

ノムヒョンさん、願いが叶ってよかったね・・・

結果、万が一、韓国が他国に攻められた場合、アメリカがどの程度軍事を提供するのかは明言されないままの韓米相互防衛条約になるようです。
そうなると、次に気になるのは北朝鮮の動向。

南は北への侵略にあまり熱意を持っていないように見えますが、北の将軍様はやっぱり韓国との統合に興味があるみたいだし、アメリカ軍のサポートが激減するとなったら、「これはチャーンス」と思うんじゃないでしょうか。というか、高笑いしてる将軍様のイメージが、もう頭から離れません。
逆に言うと、指揮権が韓国に返還されるまで力の温存と資金力の確保をするために、現在問題になっている核実験からは意外にスンナリ手を引くような気がします。

ただ、先日の核実験は、核爆弾製作技術や施設を持たない「ウチにも核クレクレ国」への販売促進パフォーマンスだった可能性も高いので、売りさばかれた核が別な国で使われ、それをきっかけに勃発した戦争に、軍事制裁というかたちで自国も巻き込まれてオジャンというシナリオも充分アリ。
北朝鮮にとっては今後、中東に売った核を"いかに使わせずにコントロールするか"が焦点になるのかもしれません。

ええと、アジアの話題になったので、日付を超えてついでにもう1件連投します。



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1 comments:

Envy said...

> Cha Chaさん
北朝鮮と韓国、どっちもどっちな気がしてきたんですが、よーく考えてみたら北朝鮮の外交には、内容はメチャクチャなんですけど「〇〇してくれたら××するよ」みたいな交換条件が一応あるんですよね。でも韓国の場合、「オレ様の都合の良いように、周囲が歩調を合わせてくれなきゃイヤイヤ」ばっかり。
ノムヒョンさんの任期って2008年までなんですけど、ホントにこの国はこのままで大丈夫なんでしょうか。

10/26/2006 10:58 pm