今週の始めから、あたしが勝手にゴニョゴニョ言っている世界崩壊論。世界情勢から宗教思想へとシリーズ化し、遂に最終章(たぶん)となる今回は、オカルト臭漂う内容になっています。「根拠は何だ」、「ソースをよこせ」と言われても、それを提示できないのがオカルトの側面でもありますから、突っ込まれても困ります。
世界の終焉と救世主の登場、信者にのみ与えられる至福の永久国家という共通の理念を持つユダヤ教とキリスト教。世界情勢とシンクロするようなあまりにもタイムリーなユダの福音書の登場などを理由に、それぞれの宗教右派やネオコンが、最後の審判という同じ目的のために動き始めているのではないかと
前回のエントリで書きました。
ハルマゲドン後に訪れると予想されるのは、絶対神ヤハウェを信仰対象とした宗教の統一、統制のとれた世界共和国への経済と忠誠心の統一。
…やっぱりフリーメイソンじゃないですか。
フリーメイソンという名前を耳にしただけで何やらオドロオドロしいイメージが湧いてしまいますが、彼らは別にヤギの首を切り落としたり、ニワトリの生き血を飲んだりしてるわけではありません。結成時から秘密結社であることに変わりはありませんが、対外的にも内部的にも基本的には社交のための友愛団体。
秘密結社という怪しい響きのせいか、日本では特に"謎の団体"として扱われることが多いようですが、オフィシャル・サイト(コワいのでリンクできません)も存在するし、広報担当者は雑誌のインタヴューなどにも対応しているようです。
結成に至るまでには諸説あるようなので、興味のある方にはWikipediaを読んでいただくことにして、ここではフリーメイソンリー(同団体)が、結成までの流れとして正式発表している石工職人説を中心に進めていきます。
特許のなかった1360年のイギリスで、優れた石工の技術を持つ職人グループが、自分たちの建設技術を他に知られないために結成したのがフリーメイソンリー。彼らは暗号や特殊な合図を用いて"仲間"であることを確認することで、知識を共有していました。
石工技術の伝承グループであったこの組織は、のちにイギリスの貴族社会からの思索的メイソン(石工ではない人々)をもメンバーとして吸収していくことになります。現在でも有効とされている主な入会条件は以下の通り。
1:成人男性であること
2:2名以上のフリーメイソンから推薦されていること
3:道徳的な規律を守ることができること
4:なんらかの宗教を持っていること
ここで挙げられる宗教は、ユダヤ教であろうがキリスト教であろうがイスラム教であろうが関係ありません。仏教でもOKです。神の概念さえ持っていれば条件がクリアされます。
貴族たちがこぞってフリーメイソンリーに入会した時期は、ちょうどカトリックとプロテスタントが分離した時期と重なるため、2分化されつつある宗教のせいで社会的な活動を抑制された貴族が、宗教や思想に左右されないこの組織を利用して、社交界のバランスを保とうとしたのかもしれません。
こうしてフリーメイソンリーはその勢力を拡大させ、世界に数100万人の会員を持つまでに成長しました。
組織は今でも徒弟、職人、親方の3階位制度(付属団体であるスコティッシュ・ライト、ヨーク・ライトを含めれば33階位制度)で構成されており、階位が上がるごとに秘密の儀式(その内容は明らかにされていません)が行われ、代々伝わる暗号などが伝授されます。
世界各国には会員用のロッジと呼ばれる集会所が設けられており、会員は自分の居住国のロッジに帰属することが義務づけられています。宗教の総本山のように、すべてのロッジの頂点に立って全体をコントロールする存在はありません。その代わり、各ロッジの最高責任者であるグランド・マスターが互いに承認し合うことによって、それぞれのロッジが対等な立場を維持しています。こうして、会員が秘密の合図や暗号を使って自らがフリーメイソンであることを証明すれば、世界のどのロッジを訪問しても無条件にブラザーとして歓迎されるわけです。
ここまでは全然オカルトっぽくないですね。オッサンたちの社交場にしか見えません。や、本当にただのオッサンの社交場なのかもしれません。実際、ロッジ内では会員による宗教や思想、政治に関する会話は禁止されているようです。でも、それならなぜ黒い噂がつきまとうのか。
フリーメイソンリーはユダヤ教に支配されているという噂がありますが、コレには賛成できません。ただ、キリスト教がユダヤ人を排除しようとしていた世相の中で、宗教と思想に関係なく会員を受け入れるフリーメイソンリーは、ユダヤ人にとって最良であり唯一の外交手段であり、ビジネス・チャンスを掴む場であったことは間違いないと思います。また、この流れは現在でも同様なのかもしれません。
実際、世界3大財閥のひとつであるユダヤ資本のロスチャイルド財閥も、フリーメイソンリーを利用したからこそ発展したと言われます。
各国の事業主や著名人にフリーメイソンが多いことも、謎を深める要素になっているかもしれません。ケンタッキー・フライド・チキンのカーネルサンダースは、フリーメイソンリーのバッジをつけて世界各国の支店の前に立っているし、アメリカのドル紙幣にプリントされている人物は全員、例外なくフリーメイソンです。日本に関係の深い人物には、開国を迫ったペリー提督、連合国日本占領軍最高司令官だったマッカーサーもいますね。モーツァルトやハイドンなどの音楽家、作家として知られるコナン・ドイルやマーク・トウェインもみなさんフリーメイソンです。
自由の女神像も、アメリカの独立を記念してフランスのロッジから贈られたプレゼントでした。台座の部分には今でもフリーメイソンリーのロゴが彫られています。
さて、自由の女神くらい規模のデカい話になると、もうオッサンの社交場なんて言ってる場合ではありません。ロッジで築かれた宗教や思想にとらわれない人脈は、ロッジの外で大きく機能しているようです。そこには一般人には想像もつかない、巨大な経済力と結束があるような気がします。
では、そこまでお互いの結束を固めることができる理由は何なのか。
フリーメイソンリーには、ローマ法王の帽子とヨーロッパの王様の王冠を模した帽子を踏みつぶす儀式があると言われています。元会員の暴露本や加治将一著の"石の扉 フリーメーソンで読み解く歴史"で触れられているほか、宝島社による日本のグランド・マスターへのインタビュー記事(今回の参考としていくつか引用しています)にもこの儀式に関する質問がありますが、フリーメイソンリー側はこれを否定していません。おそらく、この儀式は存在するのでしょう。
フリーメイソンリーの歴史的背景を見れば、法王と王の否定は独裁への否定を象徴する行為であることは避けられません。歴史の授業でやった、プロレタリアート(労働階級)によるブルジョアジー(資本家階級)支配への反逆。
マルクス主義ってことですか・・・
マルクス主義は労働者階級の復権を目指して反乱を起こし、のちに共産主義を作り上げることで達成されます。貧富差のない平等な社会。ホントにウマくいくのなら、夢のような国家じゃないですか。
まさにフリーメイソンリー言うところの、"世界はひとつ"であり、世界共和国の実現をイメージさせます。また、このような"踏絵"的儀式を行えば、同じタブーを犯したもの同士の結束は必ず強くなるでしょう。
待ってください。オチはまだですよ。
フリーメイソンリーへの参加には、宗教を持っていることが必須であることを述べました。宗教なら何でもいいんです。ユダヤ教もキリスト教もイスラム教も、すべて同じ神への信仰であることは旧約聖書にしっかり書いてあるし、他の宗教も神なしでは存在意義を失います。モーゼ、キリスト、ムハンマドを超える絶対神の概念さえあれば、それでいい。だって、フリーメイソンリーが儀式で尊崇をあらわすのは、"至高の存在"(Supreme Being)であり、まさに神そのものなんですから。
ところで、ハルマゲドンをもたらすのは誰でしたっけね?
シリーズ:
ハルマゲドンは来るのか >>Part1 >>Part2 Part3