Thursday, July 27, 2006
3分でわかるレバノン危機

めったに連絡をよこさない日本の友人から、こんなメールが来ました。
「イスラエルとレバノンがドンパチやってるというのに、なんでノホホンと日記なんぞ書いているのか。アンタのパスポートのことなんかどうでもいい。早急にわかりやすく事態を説明せよ」

・・・はい。わかりました。

ええとですね、イスラエル対レバノン(正しくはイスラム教シーア派政党、ヒズボラ)の間で勃発した両国間の攻撃は、7月12日にヒズボラがイスラエル人2人を拉致したことが発端になってます。
ここでちょっとおさらいしておきますが、イスラエル人ってのはユダヤ人(教徒)のことですね。で、対するシーア派ってのはイスラム教の約20%を占める少数派。でもって、シーア派が多くいるのはイランです。

さあ、いきなりキナ臭くなってまいりました。

なぜキナ臭いのかと疑問をお持ちの方には、まずこのエントリからお読みいただくとして、とりあえず話を進めましょう。
地理的にはイスラエルが南、レバノンが北にあり、両国はタテに隣り合ってるんですね。で、12日にヒズボラが国境を越えてイスラエルへ侵入し、イスラエル軍の兵士2人を拉致しました。ニュースを読んでいると、武装した血の気の荒いゲリラ・グループがいきなり拉致したような書かれようなんですが、実はヒズボラはレバノンの政党で、国会議員には13人もヒズボラ党の人材がいるし、大臣もいるんですよ。んで、気になるのはなぜ彼らがイスラエル人拉致に踏み切ったかという理由。

まずは基礎の基礎から。
2000年以上前、ユダヤ人は中東にイスラエルという自国を持っていましたが、国が滅んだためにその後は世界中にちらばっていました。そして、第二次世界大戦以降、今の中東に無理矢理イスラエルを再建したんですね。で、それに反発したのがその地域をパレスチナと呼んで暮らしていたアラブ人たち。つまり早い話が「オレらの土地から出て行け」、「いや、オマエこそ出て行け」ってのが中東問題です。この争いがもう60年以上続いてる。そして、周囲を敵に囲まれているイスラエルでは、多くの周辺国のアラブ人が質人として刑務所に収容されてるわけです。
今回、ヒズボラがイスラエル人を拉致したのは、この2人を解放する代わりに、イスラエルに収容されているアラブ人の人質を釈放しろという大きな交換条件があったんですが、なぜか報道ではその部分がアイマイになってきてる気がしますね。
そんでもって、人質解放の代わりにイスラエルは売られたケンカを買ってしまい、24年ぶりにレバノンに侵攻、戦いの火蓋が切って落とされることになりました。ただ、これは国対国の戦争じゃないんです。あくまでもイスラエル対ヒズボラの戦い。

ところで、レバノンってのは小さな国なんですよ。大きさは岐阜県とほぼ同じで、人口は460万人程度。しかもそんな国の1政党が、なぜ多くの財閥を世界規模で操っていると言われるユダヤ人たちとドンパチできるほどの戦力を持っているのか。・・・彼らをサポートしてる他国がいるんですね。
で、翌13日にヒズボラがイスラエルに向けて発射したミサイルがイラン製だったことがわかって、もう世界騒然。イランのシーア派たちはヒズボラの旗を振りまくって珍走団みたいなことになってるし、ユダヤ資本のメディア(特にアメリカのTV)からは妙に偏った報道が次々と飛び出すし、アメリカのライス国務長官に至っては「ヒズボラのない新しい中東を」なんて口走ってイスラエル擁護に奔走するし、メチャクチャですよ。

結局、話はイランとアメリカ。つまり、石油取引。カネですわな。カネ。

ちなみに、18日にイスラエルで行われた世論調査では、「話し合いで決着をつけるべき」がわずか17%で、国をあげてもうやっちまえ状態。対するヒズボラ側は、イスラエルより10倍近くの死者を出しながらも未だ抵抗を続けています。犠牲になってるのは民間人ばっかり。
しかも、レバノンの首相はヒズボラの派閥、シーア派と対立しているスンニ派の人なので、板ばさみになったままどーにもこーにもできないのが現実。

長期戦になりそうなこの戦い、デカいことにならなきゃいいんですが、これが飛び火してまたアメリカでテロでも起きたら本当にヤバイです。
さらに、今回の件でヨーロッパの各国がどちらサイドについているのかがコメントではっきりとわかり、これも恐怖心を煽ります。

宗教サイドから見たアメリカとイランに関しては、あたしの世界滅亡妄想が爆走した"ハルマゲドン・シリーズ"のPart 2あたりを読んでいただくと・・・いいのか悪いのかわかりません。気になる方だけどうぞ。
ハルマゲドンは来るのか Part1 >> Part2 >> Part3



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Wednesday, July 26, 2006
日本人をやめるとき

あたしはニュージーランドに7年住んでるわけですが、初対面の方にそれを話すと「ってことは市民権を持ってるんですか?」とか、「それってグリーン・カードってやつ?」とよく聞かれます。

ご存知の通り、日本国外に長期滞在するには学生ビザや労働ビザなどを取得するのが一般的ですが、どちらもビザ申請時に決定した、特定の教育機関や勤務先でしか学んだり勤務したりすることはできません。また、学校や勤務先の変更、または滞在を延長するときには、それに準じてビザの変更や延長の手続きをしなければなりませんよね。

そのほかの長期滞在の手段としては、ワーキングホリデー・ビザもポピュラー。これはワーキングホリデー・システムを日本と相互で受け入れている国が対象となり、ニュージーランドをはじめ、オーストラリア、フランス、イギリス、カナダなどで実施されていて、年齢制限や生活資金などの条件がクリアできれば、希望の国に1年間ほぼ無条件で滞在でき、仕事も自由に探せるというもの。英語習得などが1番の滞在理由になっているようですが、のちに移住することを視野に入れて、現地での就職活動に専念する方も最近は多いようです。

そんなあたしも18歳でオーストラリア、25歳でニュージーランドにそれぞれワーキングホリデー・ビザを利用して滞在。ホントはニュージーランドも1年の滞在予定だったし、実際、ワーホリが切れたときに1度日本に帰ったんですが、当時のニュージーランドの職場から「戻ってくれば」と言われて調子に乗って戻ってきたら、いつの間にか結婚→永住権取得→旦那日本語まったくダメ→日本帰れない→んで、気がついたら7年。

というわけで、あたしが持っているのは市民権ではなく、永住権。アメリカではグリーン・カードと呼ばれてるやつですね。
ま、永住権にはその名の通り滞在期間の制限がないし、選挙権もあるし、別に生活するのに困ることは何にもないんですが、市民権ってのは日本の帰化にあたるもので、完全にその国の国民になるってことですから、取得するとパスポートがいただけるわけですよ。
ニュージーランドでは永住権を2年間保持していれば市民権を申請する資格が与えられるので、多くの移民たちが永住権から市民権に切替えているようですが、実は日本人にとって市民権取得は究極の選択。

なんつったって、日本は2重国籍禁止ですから。

つまり、ニュージーランドで市民権を取得してパスポートをいただいたとたんに、日本から日本のパスポートを取り上げられてしまうんですね。ま、そのへんはウマいやり方があるらしく、実際、ウマくやってる方も結構いるらしいんですが、やっぱり危ない橋を渡るのはコワい。
逆にニュージーランドは4重国籍まで認めているので、多重国籍が可能な国との組合わせなら、4つまでパスポートが持てることになります。

今夜、なぜか急に日本のパスポートの有効期限が切れてるんじゃないかと思いたち、心臓をバクバクさせながら確認したら、ありがたいことにまだ2年残ってました。切れてたらエラいことになるとこだった。
たとえこの先もこの国で暮らすとしても、あたしは10年ごとに日本のパスポートを更新するんだろうな。日本人をやめるなんて、あたしにはとてもじゃないけどムリ。


Sunday, July 23, 2006
ミイラ取りがミイラの法則

"ミイラ取りがミイラになる"ってのは子供の頃よく耳にしましたが、あれは日本のことわざなんですかね?なんかソレっぽくないですが。
ま、ミイラを盗みにピラミッドに忍び込んだのはいいけど、脱出できなくなって自分までミイラになってしまうってことを意味した、利潤だけを追求するバカに贈られる教訓として使われることが多い気がします。

ええと、何が言いたいかというと、猟奇殺人なんですよ。
ホラ、あたしは"猟奇殺人ライブラリ"という翻訳サイトを同時進行で手がけてるじゃないですか。で、んなものを夢中でやってたらウンコ男に訪問されて、あの場合、1歩間違えば自分がメッタ刺しになってたかもしれないわけで、それこそミイラ取りがミイラ状態。
正直、事件以来"猟奇殺人ライブラリ"の更新はなんとなく控えていたのですが、昨晩、更新を再開しましたのでお知らせします。

ただ、事件に巻き込まれるのだけはもう勘弁。

そうだ、"ミイラ取りがミイラ"でもうひとつ気になったことがあるんですよ。20日の鳥取のニュースなんですが、みなさんご存知ですか?

キモ試しで本物の遺体発見

これはコワいです。まさに"ミイラ取りがミイラ"。
あたしだったら間違いなくチビってます。
新聞記事によると、地元の少年5人が深夜に近所の廃屋に入ってキモ試しをしていたところ、ほぼ白骨化した遺体が布団の中で横になってるのを発見してしまったそうな。少年たちのコメントや廃屋に関する詳細は記載されてないんですが、その時の恐怖を想像すると、彼らがあまりにも気の毒でこっちまで泣けてきます。
しかも、遺体はドクロ・マークがプリントされた服を着用していたとのこと。

よりによってドクロですよ、ドクロ。

日本のみなさん、そちらはいよいよ夏ですが、ご注意くださいね"ミイラ取りがミイラ"。


Thursday, July 20, 2006
ハリウッドの日本観

午後、仕事前にDVDを1本観ました。邦題では"Sayuri"と題された映画、"Memoirs Of A Geisha"。オリジナルは日本で雑誌編集に携わった過去を持つアメリカ人、Arthur Goldenによる書籍で、あたしは数年前にこの原作をすでに読んでました。

原作と映画、どちらも主人公の芸者さゆりが、彼女の半生を一人称で語ることでストーリーが展開するんですが、原作を読んだ際、京都の花町、芸者世界の習慣や掟、日本人特有の義理と人情など、それらの描写があまりにも自然だったため、あたしはてっきり芸者をリタイアした"さゆりさん"が書いた自伝を、Golden氏が翻訳したのだと思っていたほど。
実際は、60、70年代に現役の芸者として祇園で活躍したMineko IwasakiさんにGolden氏がアドヴァイスを求め、"現場の声"を活かしながら修正に修正を重ねて出版に至ったとか。

ストーリーは満州事変などを背景に1930年代を中心にしているんですが、映画には中国人俳優が多く起用されていると聞いていたので、「気がついたら原作はそっちのけで、日本人は野蛮で卑劣ってメッセージが詰め込まれたプロパガンダ映画になってたら目も当てられない」と思い、実はあえて映画を避けていたんです。
また、作品のクオリティ面でも、原作が非常に良かった場合、映画を観てガックリというケースが結構あるじゃないですか。それが映画を遠ざけるもうひとつの理由になってました。

ところが。

もうね、ビックリするくらい良かったんですよ。
"かんざし"ひとつにもこだわった華やかな京の女たち、町を彩る提灯の淡い光、四季のうつり変わりと共に変化する日本庭園の装い、水面に映る日本建築のシルエット、そして、女のプライドが交差する置屋の陰湿さまでが息を呑むほどの美しさで、かつ忠実に再現されていました。
ああ、こんなに美しい日本を映画で観たのは初めて。

しかも、置屋のババアが桃井かおりなわけですよ。

合格。誰が何と言おうと合格。もーこれ以上のキャスティングは不可能。
んで、桃井かおりを含め、日本人俳優勢は渡辺 謙、役所 広司、工藤 夕貴などが出演していたんですが、ハワイ育ちの工藤 夕貴はおいといて、みなさんかなり英語がウマい。ハリウッド映画なのでほぼ全編にわたってセリフが英語なんですが、ほとんど問題ナシ。彼らの英語を聞いてても、少なくともあたしは苦痛じゃありませんでした。
ちょっと前までは結構いいかげんな英語で日本人俳優が洋画に出て、英語喋ってんのにわけわかんないから英字幕つけられたりしてましたが、同映画の俳優陣はかなり気合が入っていた様子。

ウチのフラットメイトのOlly君なんか、ラストシーンの渡辺 謙のセリフで号泣。

それにしてもアレですね、この映画、監督は"シカゴ"でアカデミー賞を取ったロブ・マーシャルなんですが、この人はスゴい監督なのかもしれませんね。
だってホラ、日本の美には"静の美"ってのがあるじゃないですか。それは、完璧なまでにバランスを計算された庭園だったり、職人の技が隅々まで施された建造物だったりするわけですが、そんなハリウッドの美学とは180度違う日本の美を、まるで日本人の視点から見たかのように表現してるんですよ。

また、スティーヴン・スピルバーグが制作総指揮を担当してるのも不思議です。宇宙人が自転車乗って空飛ぶのはいいとして、人食いザメに手足をモリモリ食われたり、恐竜に頭から丸呑みされるような映画を撮ってきた人物が、なぜこの作品に乗ったのか。そのあたりに疑問を感じつつも、あたしとしては久々に星5つ付けたくなった映画でした。


Wednesday, July 19, 2006
雑念を打て

すんません、ちょっと業務連絡いいですか?

一時帰国中のデザイナのT君、たまには連絡してください。

くり返します。

一時帰国中のデザイナのT君、たまには連絡してください。

以上、業務連絡でした。

さて、今夜はあまりにも秀逸なタイピング・ゲームを発見してしまったので、紹介せずにはいられません。

その名は"雑念打"

オリジナルは02年のリリースなので、すでにご存知の方が多いかも。現在はヴァージョン2まで公開されていて、Flashプラグインをお持ちなら無料でプレイが可能です。
ま、表示される文章をいかに速く正確に入力できるかを競うタイピング・ゲームなわけですが、問題になる文章が電車に乗っている人々の雑念であることがこのゲームのキモ。
車内に飛び交う実に雑多な思考。それをガガガガとタイプしていくうちに起きる、車内でのハプニング。また、それに対して乗客の思考が一気に変化し、展開するドラマ。

いいじゃないか。とてもいい。

タイピングより笑いに比重を置いて制作されているので、これをやってタイピングが上達するかどうかはかなり疑問だし、難易度も低いので上級者には物足りないかもしれませんが、プレイしてみる価値はあるような気がします。
個人的には続編もぜひ期待したい。


Monday, July 17, 2006
快眠へのいざない

不眠症の方、いますよね。あたしもなんですよ、不眠症。

小学生の頃からなかなか眠りにつけず、部屋の電気をつけたら起きてることが両親にバレるので、理科の授業で使った"電池の並列と直列の実験"の豆電球を利用し、布団の中で延々と本を読むような子供でした。結局、東の空が明るくなる頃にやっと眠りに落ちるんですが、やっかいなことにあたしは起きるのも苦手なので、登校するときはいつもギリギリが遅刻ばかり。しかも、この頃から視力が一気に低下し、メガネかコンタクトがないと生活できなくなりました。

現在でも、寝ることがあたしの生活の中で最も困難なタスクであることは間違いありません。寝なきゃ翌日がツライことはわかっているのに、全然眠れない。

普段、皆さんはどうやって眠りに落ちるんですかね。あたしの場合、「おやすみなさい」と言ってベッドに横たわった瞬間から、ものすごい勢いでいろんな思考がどひゃーっとわいて出てくるので、もう頭は冴え渡るし、目はギンギンだし、眠るどころの騒ぎじゃない。
そこで、ベッドの横のライトを点けて、本を読みながらいつの間にか眠りに落ちる生活をもう20年以上も続けてますが、とにかく何もしないままベッドに横たわることは苦痛以外の何ものでもない。どんなに体が疲れていようと思考の波は必ず押し寄せてくるので、どうでもいいことで脳をビジー状態にしておかない限り、眠りにつけないんです。

以前、手元にあった雑誌のバックナンバーに"こうすれば眠れる!!"という特集が載っていたので目を通してみましたが、やれツボを押せだの腹式呼吸で心拍数を減らせだの、つまようじを持ってろだの、眠くなるCDを聴けだの書いてありましたが、全然説得力がありません。
あたしのように、何もしていないことが苦痛な人間はどうすればいいんでしょう。

脳を回転させていないと恐怖心にも似たアセリを感じるのは、なにも寝るときだけではありません。まずTVがダメ。TVをボーっと観ることは受動的な行動なので、とてつもない罪悪感を感じます。ドキュメンタリやスリラー、ホラーになると、知識の収集や犯人は誰かなどの思考が付随するのでなんとかイケますが、それ以外はホントにダメ。

マジ、釣りなんか拷問。

新婚当時、どうしても釣りに行きたいと旦那が言うので同行しましたが、糸を垂れたままボーっとするのに耐えられず、近所でモリを購入して魚を突きまくってしまったため、それ以来、旦那は2度と釣りに行こうと言わなくなりました。

明日はレストランの早番。寝ないとヤバイ。もう起床時間まで6時間しかない。



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Saturday, July 15, 2006
テポドンが教えてくれたこと

北朝鮮のテポドン発射に対し、日本とアメリカが国連を通じて正式な制裁を与えようとしている横からロシアと中国が横ヤリを入れてきたことで、世界が2分化してる様子がハッキリと見えてきました。

ロシアはソ連が崩壊して以降、経済はムチャクチャになったし、今でも一般市民は決して裕福ではありません。最近は日本に出稼ぎに来てロシアン・パブで半乳出してるねーちゃんのイメージが強くなり、なんとなく世界強豪から脱落してしまった感がありますが、なんつっても中東からの石油パイプラインを所有してますから、実はかなり手ごわい存在です。
また、アメリカ・ドルでしか石油を取引できないイランが、核開発がどーだこーだ以前に、ユーロでの取引を可能にしようとしてアメリカとモメているのは皆さんご存知だと思いますが、そんなイランからもロシアにはパイプラインが伸びているわけですよね。
んでもって、ロシアから更に中国へパイプラインを伸ばし、お互いの結束を強めることが今年初旬に発表されてます。

や、世界終末論に関してはあんなことこんなことをこれまでにさんざん書き散らかしているので、今更どうこう言うつもりはないんですが、なんかこう、そろそろですねって感じです。

そうだ、関係ないんですけど、さっき朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)オフィシャル・サイトを久々に訪問してみたら、すっかりリニューアルされて以前よりかなりマシになってました。

ただ、ホームからEnterを押して入ると、強制的に金親子の写真を閲覧させられますが。

さて、世界の2分化は資本主義 vs 共産主義であることが色濃くなってますが、そういえば、ニュージーランドもちょっと前まではある意味、共産主義な国でした。というのも、職種によって法律で賃金が決まっていて、どこで働こうが一定の賃金が保証されていたんですね。
ま、それも経済改革によって大きく変化したわけですが、この国は未だに改革の傷を引きずったまま、貧困層と裕福層の差がぜんぜん縮まらないような気がします。

世界でも類を見ないムチャクチャな改革として例に挙げられる機会の多い、ニュージーランドの経済改革について興味のある方はこのサイトの説明がわかりやすいのでご一読ください。世界経済が気になる方だけでなく、これから長期滞在を予定している方にも、ぜひオススメしたい。



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Thursday, July 13, 2006
世界企業の失墜

今月始めからSONYの広告が世界中で大バッシングにあっているわけですが、日本じゃあまり話題になってないんですかね。この際、まだ実際の広告をご覧になっていない方のためにも、SONYがあわてて掲載を取りやめた画像を眺めつつ、皆さんの意見が聞きたいと思うのですが。

問題になっているのは、ポータブル・ゲーム・コンソールPSPの広告。発売開始当時、PSPは黒いモデルしかありませんでしたが、バカ売れしている白いiPodを意識したのか、新しく白いモデルが発売されることになり、その広告が非難の対象になってるんですね。

ま、とりあえず見てください。

ええと、白人のねーちゃんが黒人のねーちゃん(一瞬、男性に見えますが女性です)のアゴをつかんでメンチ切っております。
言いたいことはわかる。黒の時代は終わり、黒に代わって白が天下を取るよって感じですかね。それを、人種による皮膚の色の違いを使って表現してみたと。

SONYはアホですか?

一時期は世界企業と呼ばれるまでに成長した企業が、なぜこんなにもバカな広告を企画したのか。素人が見ても明らかにモラルに反するという印象を受けるんですが。
しかも、追い討ちをかけるように左肩にはキャッチが入っています(写真はクリックで拡大)。
えっと、White is coming.ですね。ま、直訳すれば"白がやって来る"ですが、意味的には"白の逆襲"が近いかもしれません。「黒はいい気になってんじゃねーぞ」と。

SONYの心臓には毛が生えていますか?

思えば、90年代半ばまで使われていたIt's a SONYのキャッチは本当にカッコよかった。冠詞の"a"が入ることで、「この商品スゴいでしょ。でもこれもウチの商品のひとつってだけで、まだまだSONYにはいろんな可能性があるんだよ」みたいなニュアンスが凝縮されてて。世界を相手にできる企業は、英語のキャッチのセンスも最強だと妙に納得してたのに。

"白の逆襲"広告シリーズは全部で100種類くらいヴァリエーションがあるらしいんですが、現在、非難が集中したオランダのオフィシャル・サイトを始め、街角のビルボードは「白も黒も仲良し」なイメージの広告に貼り代えられています。
一方、アメリカの全国有色人種地位向上協会からは正式な謝罪要求が出ているもよう。

あたしは三度のメシよりゲームが好きですが、PS3は買わないことを宣言します。



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Wednesday, July 12, 2006
それってどうよ

数年前から、20代前半の若い日本人女性が50代や60代の外国人男性とデートしてるのを頻繁に目撃するようになったんですが、アレは一体なんですか?
日本人女性が若い割に落ち着いちゃってて、「ああ、もう同年代の男じゃ話にならんのね」って感じなら納得できるんですが、最近見かける年の差カップルの場合、なぜか女性のファッションや言動が「若さが売りでーす」な感じなので、2人の間に"若さ"と"老い"の強烈なコントラストが生まれ、隣にいるオヤジがとんでもないエロオヤジにしか見えません。

今夜、レストランに中東系の50代半ばの男性と20代前半の日本人女性のカップルが来店したんですが、このカップルがドアを開けて入ってきたとたん店内の空気が一変。

もう見ただけでエロい。エロ以外思い浮ばない。

だって、"うまいこと若い女をひっかけたエロオヤジと、ひっかかちゃった日本人女性"にしか見えないんだもの。
それでも、実は年の離れた友達同士でディナーだったというオチがつく可能性がまだ残っていたので、さりげなく2人が座ったテーブルをチェックしていたのですが、女性は英語が苦手なのか、2人の間ではほとんど会話が成立してなくて友達って雰囲気じゃなかったし、オヤジの目が異様にギラついててヤバいんですよ。

あれはまさに「今夜はいただきます」の目。

ま、年の差はあっても純粋な恋愛感情を持って交際してたり結婚してるカップルはたくさんいるし、あたしは彼らを不純だとは思わないけど、ここまであからさまに「このあと家に帰ってヤリます」なカップルって、年が離れていれば離れているほどキモい。

さてその後、ブレッド、前菜、デザート、コーヒーのすべてをすっ飛ばしてメインだけあわただしく食べた2人がエロのオーラに包まれながら会計を済ませて店を出て行くと、マネージャーのアメリカ人女性があたしをつかまえて尋ねてきました。

日本人の女の子が男を選ぶ基準はチンポより金なわけ?

ますます誤解されるなぁ、日本人。


Tuesday, July 11, 2006
誘い上手の秘訣

とにかくガンガン飲ませればいいってわけじゃない あたしがパートのオバちゃんとして働いているレストランでは、毎月1回、デート・サービス会社が企画する集団お見合いディナーが開かれ、今夜も総勢18人の男女が出会いを求めて集結ました。
参加する年齢層は以外に高くて、40歳から55歳くらい。ニュージーランドではバツ1やバツ2なんかは当たり前なので、リタイア後の人生を共に過ごす新しいパートナーを探すのが目的という感じ。

このパーティーが開かれる夜は人間ウォッチングがいつもの10倍は楽しめるので、あたしは自ら希望して該当テーブルを担当。初対面の相手に自分をよく見せたいと思うのは人間誰でもそうですが、なんつったって彼らは集団お見合いのために集まっているわけで、気合の入り具合が違います。
あまりに緊張しすぎて最初から最後までほとんど発言できなかったり、逆にガツガツ感丸出しで電話番号クレクレ攻撃をかけて撃沈するオジサマ、暴走し過ぎてただうるさいだけのオバサマなど、いろんな人がいるんですが、もう彼らを横目で見てるだけでおもしろい。中にはお見合い中盤の時点で同席してる女性陣に見切りをつけ、「今度ウチの孫に日本語を教えてやってくれ」などと、ウェイトレスのあたしとヤケクソになって盛り上がろうとするオジサマなんかもいるわけですよ。

正直、この集団お見合いでカップルが誕生する確率はかなり低いと思うんですが、今夜、女性の電話番号やデートの約束を確実にゲットしている男性には、共通点があることに気づいたんです。

それは、聞き上手であること。

酒が入って口の滑りが良くなった女性陣の話を、彼らはとにかく聞き続けるんです。くだらないワインのウンチクだろうが、絶妙な相づちと共にただひたすら聞きまくる。んで、さすがに一方的に喋りすぎたと思った女性が「じゃぁ、次はあなたの話を・・・」と切り出すと「今夜はもう遅いから、日曜の午後にでも今度ゆっくり遊びに来ませんか。ウチにいいワインがあるんですよ」と誘う。これでもう、電話番号と自宅デートを同時にゲットですよ。
しかもこの場合、エラそうにワインについて語ってしまった女性としては断りづらいし、昼間の訪問ってとこに安心感を抱かせるための心理作戦すら感じます。

お見事。

とにかく、とりあえず女性の話をじっくり聞いてからツボをおさえて誘いをかけると、成功する確率が上昇するのは間違いないようです。男性の皆様、ぜひご活用ください。

ところで、どなたかあたしの仕事のグチでも聞きませんか。



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Monday, July 10, 2006
エキゾティック・ジャパン

レストランで働き始めた18歳の新人ウェイターの男の子が、友達にもらったヌンチャクを持って出勤してきました。月曜日で店内がヒマヒマなのをいいことに、彼はあたしの姿を見つけるとヌンチャクを渡してきて、「やってやってー」と大騒ぎ。

できねぇよ。

どうやら箸でメシを食うのと同じように、日本人なら誰もがヌンチャクを振り回すスキルを持っていると思っていた様子。っつーか、ヌンチャクってカンフーじゃないの? 期待していたヌンチャク技が拝めないことにガックリしつつも、新人はそれでも引き下がらずに、次は「じゃカラテやってー、カラテー」を連発。

空手もできねぇよ。

もうここまでくると、何が何でもあたしに技を披露させようとして新人は必死。しばらく考え込んだ後、「じゃぁ・・・オリガミやってー、オリガミー」

君は幼稚園児か。

それにしても、映画やアニメ、ゲームのおかげで日本文化がある程度浸透してきたとはいえ、未だに妙にステレオタイプな日本人像を持ち続けているニュージーランド人が多い事実。
終電を逃したサラリーマンがカプセル・ホテルに泊まることや、援交でバリバリ稼ぐ女子中高生がいることは知っていても、一家に一本は日本刀があると信じていたり、山奥では忍者が走ってると思ってるからややこしい。

ところが、日本のことをよく知らない外国人に限って、なぜか漢字やカタカナが大好きなんですよ。もうね、"王様"などのワケのわからん漢字タトゥーや、明朝体でデカデカと"すみません"などと書かれたTシャツを見るとこっちが泣きたくなってくる。逆に、意味不明であることを追求してブームになった、フランチェスカのTシャツくらいバカっぽさがあると、もうどうでもよくなりますがね。
アジア各国で入手されたイタイ日本語Tシャツを紹介しているアジアのイカしたTシャツには目をおおいたくなるようなスゴいTシャツが山盛りなので、興味のある方はぜひご覧くださいな。

そうだ、日本語Tシャツと言えば、JBoxもヤバい。日本在住のアメリカ人が運営してる日本商品のショッピング・サイトなんですが、何を理由に"鬼畜米兵"Tシャツなんぞ売っているのか。こんなもの着た外国人に会ったら、すれ違いざまに竹ヤリで刺してしまいそうです。笑えない。これを面白いと思って販売するセンスがあたしにはわからない。
このほかにも、同サイトには売り手がバカなのか買い手がバカなのか微妙な商品がたくさんありますので、ヒマなときにでもじっくりどうぞ。


Sunday, July 09, 2006
甘い生活

ウンコ男のおかげで、毎日のように警察と連絡を取り合って容疑者らしき男が映ったビデオや写真を見たりしているので、なんだか精神的にグッタリ。そんなあたしを元気づけようとしたのか、今朝、旦那が仕事の帰りに宇宙海賊キャプテン・ハーロックのDVDを借りてきてくれました。

やー、ハーロックをアニメで見たのは初めてなんですが、ムチャクチャいい男ですね。
トレードマークの漆黒のマントに身を包み、体制に逆らいながら自己の信念を貫く、寡黙で孤独な男。死と背中合わせの人生をまるで楽しんでいるかのような、自信に満ちた言動が生み出す究極のダンディズム。

ま、んなことはどうでもいいんです。実はDVDを見ながらココアを飲もうとして、無意識のうちにスプーンにココア山盛り2杯と砂糖1杯半をカップに入れていたことに気づいたんですよ。で、当然のことですがメチャクチャ甘いココアができあがる。

ひょっとして、これは体に悪いのではないか。

あたしは酒の肴にチョコレートを食べるくらい大のチョコレート狂ですが、そんなあたしですら、ニュージーランドに来た当初はチョコレートやアイスクリームが甘すぎて食べられなかったはず。でも、最近では何の抵抗もなく250gもある日本の業務用サイズのような板チョコをモリモリ食べてるし、2リットルのバケツに入ったアイスクリームなんか、バケツ抱えたまま半分くらい余裕でイケる。

ますます体に悪いのではないか。

あまりにも心配になったので、主要国ひとりあたりの年間砂糖消費量を調べてみたんですが、統計を見てガクゼン。キューバ、ベルギー、ブラジルに続いて、ニュージーランドの砂糖消費量は年間56.9キロで世界第4位。日本はたったの18.7キロ。
すっかり現地の味に慣れてしまったあたしは、日本にいたときに比べて3倍以上の砂糖を消費してることになります。

いやだ。まだ死にたくない。

そこで次は世界の平均寿命を確認してみました。
結果、日本は82歳で世界トップ、ニュージーランドは80歳で9位。その差わずか2歳。
この差が砂糖摂取量によるものかどうかはわからないにしろ、まぁ、日本の3倍砂糖を摂ったところで寿命は大して変わらないってことですかね。

明日はバケツでアイスクリーム買うことに決めました。


Friday, July 07, 2006
フレンチ・ドアの恐怖

昨夜まで2回に渡って殺人未遂事件に巻き込まれたことをご報告しましたが、ウンコ男は未だ逃走中。ご近所の皆さん、充分注意してくださいね。

今回の事件は、ウンコ男に訪問された時点であたしが警察に連絡をしていればとっくに解決していたのかもしれませんが、だいたいあたしは無類のコワいもの知らずだし、なんせウチには過去にも変な訪問者がたびたび訪れていたので、免疫ができてしまっていたのかもしれません。
今夜はそんな歴代の深夜の訪問者の中でも、ウンコ男に続いて強烈だったタオル男の話でもしますかね。

あれは今から1年近く前のこと。
深夜3時ごろ、家には当時のフラットメイトだった日本人女性とあたしだけで、旦那はその夜も仕事に出ていました。フラットメイトの女性は朝が早い仕事だったので、その時間はすでに就寝中。
旦那の帰りを待って自室でコンピュータをいじっていたあたしは、途中でコーヒーを作るためにキッチンへ行ったんです。前日のエントリを読まれた方はすでにご存知の通り、ここには問題の裏庭に面したフレンチ・ドア(ガラス戸)があるわけですね。

そしてフレンチ・ドアのすぐ横のシンクでヤカンに水を溜めていると、ドアをコツコツと叩く音が聞こえました。驚いて振り向くと、ガラスの向こうに男が直立不動の姿勢で立ってるじゃないですか。

しかも全裸なんですよ、奥さん。

ドアを挟んでいるものの、男との距離は1メートルにも満たない至近距離。さすがのあたしも仰天して棒立ちになっていると、男は微笑みを浮かべながら丁寧な口調で話し掛けてきました。

「夜分にすみません。どうかドアを開けてください」

「・・・・・・。」

「タオルをね、貸していただきたいのですが」

んなアンタ、夜中3時に全裸の男に訪問されてタオル貸すわけないですが、混乱したあたしは無言のまま、男の股間にブラさがっているブツをじーっと凝視していました。そして、あたしの視線の先に気づいた男はなぜかジリジリとスリ足で後退。

と思ったら、突然踊り始めました。

ええ。踊ったんですよ。ジョン・トラボルタのディスコ・ダンスみたいなやつ。
しかも男がいる場所まではキッチンからの光があまり届かず、最初は何をしているのかよく見えなかったんで、あたしは反射的に外灯のスイッチを点けてしまったんですね。んだもんで暗闇の中で全裸の男がスポットライトを浴びて踊っているような状態になったわけです。

そりゃーもうシュールな眺めでした。

結局、我に返ったあたしが罵声を浴びせ続けると、男は再びフレンチ・ドアまで近づいてきて、全身をガラス戸にびたーっと押し付けてからゲラゲラ笑いながら逃げていきました。

もうね、こんな経験しちゃうと、「ウンコしないからトイレ貸せ」なんて言われてもビビらなくなっちゃうわけですよ。



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Thursday, July 06, 2006
ちょっと聞いてくださいよ 2

昨晩のエントリの続きです。

金曜日の早朝1時半ごろ、「ウンコしないからトイレを貸せ」と言う怪しい白人男に訪問されたものの、あたしは男を追い払うと掃除を続け、ネットで仕事関連の調べものを済ませたあと、明け方5時に就寝しました。

その日は朝11時からレストランのランチ・タイムを担当することになっていたので10時に起床。のつもりが2度寝して10時半起床。大慌てで仕度して飛び出すと、ウチの隣のバックパッカーズを取り囲むように何台もパトカーが停まっていて、警察の"立ち入り禁止"テープがベタベタ貼られてるじゃないですか。

「何かあったに違いない」
とは思ったものの、なんせ遅刻ギリギリの状態だったので、確認するヒマもないまま出勤。その日も閉店までコキ使われて、帰宅したのは翌土曜日の午前1時過ぎでした。

前夜と同様、旦那もフラットメイトも仕事に出ていて、あたしは朝まで家にひとり。そして帰宅して玄関のドアを閉めたとき、例の男と、隣のバックパッカーズにパトカーが停まっていたことを同時に思い出しました。
なんとなく気がかりだったので、すぐにコンピュータを立ち上げてニュージーランド最大の新聞、New Zealand Heraldのオフィシャル・サイトから自宅のあるエリアをキーワードに検索。するととんでもない記事がヒットしたんです。

「バックパッカーズで男性がメッタ刺し」

犯人の特徴も掲載されていました。
"肩まで伸びたブロンドの髪を持つ白人の男"

・・・ウンコ男じゃないか。

それまであたしはヤギの目以上にコワいものなんてこの世には存在しないと思ってましたが、このときの恐怖といったらもー言葉では表現できません。

しかも、男は現在も逃走中。

ここでやっと警察に連絡する気になりましたが、緊急用の111じゃ迷惑だろうと思い、電話帳を引っ張り出したら時間外対応のコール・センターの番号が載っていたのでそっちに電話。すると眠たそうなオペレータのネェちゃんがダルーい感じで電話に出ました。

「で、新聞に載ってるのと同じ風貌の男が同じ夜にウチに来たんです」
「あそー」
「実際に顔も見てるし、会話もしてるんですけど」
「あそー」
「ウチは事件のあったバッパーの隣で・・・」
「あなたが刺されてたかもしれないねー」

そんなことはわかってるっつーの。

ラチがあかないので適当に話を切り上げ、朝になってから朝刊に続報が出たのを確認。続報には担当刑事の名前も載っていたので、名前を指定して警察に電話をかけたら、やっとマトモに話を聞いてもらうことができました。

その後、目撃証言の書類を作るために警察署に連れて行かれたり、現場写真の撮影や指紋採取の担当官がウチにドカドカやってきたりしたわけですが、ウンコ男はまだ捕まってません。
それどころか、事件の数日後に近所で似たような男を見たという目撃証言まで出てきています。

ってことは近くに住んでるの?

バッパーの男性は5ヵ所刺されたそうですが、命の危険はないものの、ナイフが胃に達していたので体内での炎症がみられ、現在も入院中。
マジ、ニュージーランドの警察なんて日本の警察に比べて全然アテにならないので、ウンコ男も次に派手な事件を起こさない限り逮捕されないかもしれません。奴はナイフを持ち歩いていますから、あたしと同じエリアや周辺地域にお住まい方々は充分ご注意ください。
また、これからワーキングホリデーなどでニュージーランドへ来る予定のある方々には、「治安がいい」と「犯罪がない」は同意語ではないことをよく理解していただきたい。

あたしはただ、ラッキーだっただけだと思う。


Wednesday, July 05, 2006
ちょっと聞いてくださいよ 1

どうも。なんだかんだで1ヵ月もご無沙汰になってしまいました。
レストランにビッチリ週7日、1日14時間の労働法を完全に無視したシフトを組まれるは、大停電に見舞われたと同時にコンピュータの電気系統がふっ飛ぶは、挙句の果てには殺人未遂事件に自らが巻き込まれるは、すさまじい1ヵ月を過ごしていました。

ま、やっぱりハイライトは殺人未遂ですかね。

6月29日木曜日から翌金曜日にかけての深夜1時30分ころ。レストランにやっと新人が入ったので、14時間シフトから解放されて早目に帰宅、部屋の掃除をしていたら、ドアをノックする音が聞こえました。
どうせ旦那かフラットメイトの友達だろうと思ったけど、2人とも朝まで仕事でいないし、相手をするのもめんどくさかったので最初は無視してたんですよ。ところが何度もノックが繰り返されたんで、何か急用かもしれないと思って玄関へ。

んで、チェーンもかけずにドアを開けました。

するとそこには、見たことのない小汚い白人の男がひとり。

「あの・・・トイレ貸してください」

右手に持ったクシで肩くらいまで伸びたボサボサの暗めのブロンドの髪を梳かしながら、男は落ち着きのない様子。

「ダメ」

「ウンコしてトイレ臭くしないから貸して」

「ダメ」

今思うとスゴイ会話だったと思う。
男はその後もなにやらゴニョゴニョ言っていましたが、いくらウンコしないと宣言されようが、さすがのあたしも深夜に見知らぬ男にトイレを貸すほどお人好しではないので、男がドアに手をかけようとした瞬間にドアを思い切り引っ張って閉めました。

ところが、ウチには裏庭に面してもう一箇所ドアがあるんですよ。そっちはガラスに格子をはめたフレンチ・ドアなんで、鍵穴のあるメインの鍵がきちんとかかっていなければ、外からガラスを割って内側に手を伸ばせば簡単に開けられてしまう。
そこで、玄関のドアを閉めてからダッシュでキッチンへ行ってフレンチ・ドアの鍵を確認していたら、いつの間にか裏庭に回り込んでいた男が暗闇から近寄ってくるじゃないですか。

「オレはそんな悪党じゃないよ。ヒヒヒ・・・」

窓越しに話しかけてくる男。
それに対してあたしはFワードを20連発ほど浴びせて応戦。
しばらく言い合いを続けると、男は再び裏庭の奥の暗闇へと消えて行きました。
あたしの1番スゴいところは、ここで警察に電話せずに自室に戻って鼻歌を歌いながら掃除の続きを始めたこと。もう男がバカなのかあたしがバカなのかわかりません。

ところが、翌日とんでもないことが・・・

長くなるので続きは明晩。